筋違い角戦法


筋違い角の狙い・棒銀型

筋違い角はその名の通り、本来の筋とはちがう筋に角を打つ戦法である。
一歩得が約束されるため、力自慢には魅力的に映る戦法かもしれない。
しかしながら、その後の角の活用が難しく、また、後手に角を手駒に持たれていることを
考慮すると、局面を良くするのは意外と難しい。

本譜は、角を左に引く指し方である。この指し方は、棒銀と組み合わせて、
2筋突破を狙うものであるが、やや単純に過ぎ、後手に△2二歩と低く受けられると、
何でもない。
したがって、左に引く指し方は先手が好んで指す指し方ではないと言えるだろう。
絶滅したと言ってもいいかもしれない。

もっとも、筋違い角戦法は、角を右に引く指し方もある。
次項では、角を右に引く指し方につき、検討してみよう。


筋違い角・向かい飛車型

本譜は、筋違い角を右に引く指し方である。
先手は、向かい飛車にして、8筋から逆襲を図る狙い。
しかしながら、本譜のように先手の生角をいじめる方針で指せば、
後手十分になる。
筋違い角は、奥が深く、向かい飛車にするだけではない。
しかしながら、やはり勝ちにくさは否めず、奇襲戦法の色合いが濃い。
現代では、振り飛車封じに筋違い角を打つことがあり、
また、武市三郎六段のように、この戦法を得意とする棋士もいることから、
絶滅したというのは言い過ぎであるかもしれないが、大多数のプロの認識からは、
先手が好んで指す戦法ではないと考えられているようだ。