スズメ刺し


スズメ刺しの典型的成功例

まずは、典型的なスズメ刺しの成功例からご紹介する。
これほど破壊力のあるスズメ刺しがなぜ廃れてしまったのか?
検証していくことにしよう。


加藤一二三・新手


この手順(正確には△1四桂以降)は、▲森けい二-△加藤一二三戦(1979年5月25日・王位戦)で現れた順。
加藤の△1四桂が妙手で、先手の攻めは頓挫している。
この加藤の新手により、先手は、玉を入城させてから仕掛けるという流れに移った。
入城してからならば、強く戦えるはずと考えたからである。


入城してからのスズメ刺しの成否


▲森けい二-△加藤一二三戦(1979年5月25日・王位戦)で現れた加藤新手により、
スズメ刺しを仕掛けるタイミングが検討されることになった。
そこで考案された手順が、入城してから仕掛けるというものである。

しかし、それに対しては、棒銀で攻め合いに持ち込まれるという対抗策が発見され、
スズメ刺しはやはり失敗に終わる。

つまり、しっかり入城してからスズメ刺しを仕掛けるのは無理筋ということがわかったの
である。

そこで、従来通り、入城前に仕掛ける順が再検討されることになった。


再検討・囲わずに仕掛ける手順の成否


では、囲わずに仕掛ける手順をもう一度検討してみよう。

手順中、△2五角と香車の利きに角が出るのが好手で、
以下、清算しても、先手の攻めはとぎれてしまっている。

難解な変化はあるものの、囲わずに仕掛ける手順は
受けつぶされてダメだということが判明した。

なお、囲ってから仕掛けるのは棒銀からの攻め合いに
出られてダメだというのは前述のとおり。

このようにして、スズメ刺しは徐々にすたれていったのである。